コイ科魚類産卵・成育育成実態調査

調査の目的

琵琶湖の環境を改善するためには、国や地方自治体、地域など、さまざまな機関や団体、一般市民が連携して活動を進めなければなりません。
そこで、そのよりどころとなる環境改善の指標として、琵琶湖のコイ科魚類に注目し、産卵や成育について調査します。
琵琶湖に棲む動植物の中では、魚類は貝類に次いで固有種の比率が高く、60種のうち15種が固有種です。その中でも、とくに多いのがコイ科魚類で、58パーセントを占めています。また、コイ科魚類は、すでに弥生時代から食され、人々の貴重なタンパク源となり、近江の伝統的な食文化を代表するフナ寿司の食材ともなっています。このように、古くから琵琶湖の周辺に住む人々の暮らしと密接にかかわってきたコイ科魚類の漁獲量が、近年、激減していることから、早急に対策を講じる必要が高まっており、琵琶湖の環境改善の注目種としました。


調査の方法

琵琶湖岸を中心に、コイ科魚類の産卵状況を調べるとともに、干出した卵の数やその時の水位の変動を調べています。また、仔魚の生存率についても調査し、原因を分析し、琵琶湖水位との関係をさまざまな角度から継続的に調べています。

調査のようす

調査のようす

調査のようす

干出した卵

調査のようす

水位低下で取り残された水溜り

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